備忘録という名の壁打ち

光くんの毎日が幸せに満ちていますように。

セミオトコ

セミオトコについて

2019.7.26~9.13にテレビ朝日にて放送された、山田涼介主演のドラマである。

フォロワーにオススメされてたはいたが、つい先日ようやく通して見ることが叶った。
TVerさまさまである。
結果から言ってしまうと、最高のドラマであった。
あまりドラマを見るようなタイプではないが、これまで視聴したドラマの中で1番好きなドラマかもしれない。
あまりにも最高のストーリーだった為、この想いを登場人物ごとに書き残しておこうと思う。
 
〇登場人物について
大川由香さん(通称おかゆさん)
幼少期から家族のみならず、友人にも恵まれなかった。あまりにも悲惨すぎる過去は目を背けたくなるほどだ。
身体的に暴力を振るわれていた訳では無いようだが、あまりにもな環境だ。精神的なストレスも立派な虐待である。まずここに憤りを覚えた。
登場時の彼女は常におどおどしており、社会性がないように見える。しかし、このような環境で育ったのであれば納得もいく。
彼女のこの日々がなければセミオとの出会いはなかったかもしれないが、あまりにもである。
彼女の両親、兄はキャストによって面白おかしく演じられてはいるが、通して見ても好きになることは出来なかった。
三宅健はハマり役すぎて、出てくる度に笑ってしまったが。
そんな辛い過去に塗れた彼女が、セミオによって救われてく姿は涙無しには見られない。
セミオとの出会いによって、溶けることのなかったかもしれない彼女の悲しい記憶が少しずつ溶けていく。少しずつ自分の過去を乗り越えていく。
あんな環境で育ちながら、ひん曲がった性格にもならず、ただひたむきに頑張る姿に心を打たれた。
初めの頃はお客さんと喋る事すらままならなかった彼女が、最終話では同僚に軽口を叩き、テキパキと仕事をこなしていた。
愛の力はすごい。自分を大切にしてくれる存在との出会えることの素晴らしさを感じさせてくれる、本当に素敵なストーリーだ。
自分と重なる部分が多々あり、1話から最終話までおかゆさんに感情移入し、大号泣である。
こんなドラマは初めてである。
 
セミオトコ(通称セミオ)
主演、山田涼介。
これまでジャニーズに全く興味を示さなかった私ですら存在を知っていたくらい有名な人物だ。
驚くかもしれないが、彼の演技は1度も見たことがなかった。これまでアニメにどっぷりだった為である。
Hey! Say! JUMPとしての山田涼介は少しだが知っているが、演技を見るのは初めてだった。
そんな中で見た彼の演技。圧巻の演技であった。
優しい声色も、仕草も、役柄にぴったりだった。
正直なところ、山田涼介がセミ役を…??と1話中盤で困惑していた。
しかし、おかゆさんに優しく寄り添う姿を見て、山田涼介にしかできない、選ばれたのだ、最高の役をありがとう…!と神に感謝していた。
メイプルシロップが好きだったり、木に飛びついたりと、割とガチめのセミだったのも驚いた。
だが、そんな設定をものともしないハートフルストーリーである。
セミオのおかゆさんへの愛は、あまりにも純粋すぎて、見ているだけで泣けてくる。
おかゆさんを残して消えていく時、彼は何を思ったのだろう。
一生そばにいてあげてほしいと、切に願ってしまうほど、素晴らしい演技だった。ここボロ泣きである。
彼は6年後にまた戻ってきてくれたが、また7日後に消えてしまうのだろうか。
そう考えるとなんだか嬉しいようで辛いような、胸がキュッとなってしまった。
 
熊田美奈子
服飾系の専門学校に通う女の子だ。
初登場時には、かなりハキハキと話す子だが、おかゆちゃんは上手くやれているのだろうか…?と勝手に不安になってしまった。
しかし、美奈子ちゃんとおかゆちゃんの関係は想像していたよりも優しく柔らかなものだった。おかゆちゃんの近くにお友達がいて良かったと心底安心したのを覚えている。
おかゆちゃんとセミオの別れが近づき、ドレスを作ろうと声を上げたのも彼女だった。「あなたは1人じゃない」。この言葉とドレスにおかゆちゃんはどれほど励まされた事だろう。こんな友人がおかゆちゃんのそばにいてくれて本当に良かったと、ここでも大号泣してしまった。
6年後には雑誌に取り上げられるほどのデザイナーに。美奈子ちゃんの努力が評価され、私も大変嬉しくなってしまった。おめでとう。
 
岩本春&岩本マサ
過去には2人でお笑いコンビを組んでいた、場を盛り上げるのが上手な夫婦。春ちゃんセミオに背後から抱きつかれる程に安定感抜群な背中のようだ。私もぎゅむっとしてみたい。マサさんはそんな春ちゃんセミオの関係にたまにヤキモキしつつも、楽しそうだった。
一見何事もなく楽しそうに日々を送っているように見えるが、過去のこともあり療養の為にうつせみ荘で暮らしている。過呼吸を起こしてしまった春ちゃんは見ていて辛かったし、セミオが駆けつけてくれて本当に良かった。ここも泣いた。
6年後には「夏雄」くんの姿が。本当に良かったね。春ちゃん、マサさん。ここも号泣ポイントだった。
 
ねじ子さん&くぎ子さん・小川さん
ねじ子さんとくぎ子さんは軽い口喧嘩をしつつも、なんだかんだ楽しそうに毎日仲良く暮らしている。うつせみ荘のムードメーカーだ。2人の会話はテンボがいいし、見ていて飽きない。
こんな明るく楽しい2人に悲しい過去があったことにも驚いた。ずっとやり切れない思いを抱えてきたんだろうなと。美奈子ちゃん主導で仕上げたドレスに使用した布地で、その気持ちが少しでも昇華されていると良いのだが…。
小川さんは美奈子ちゃんとのやり取りが楽しくてすきだ。無愛想な態度を取りながら、実はかわいいお料理を作ったり、キャンプを楽しみにしたり、ドレス制作に携わったりなど。本来は心根のやさしい性格のようだ。楽しいおじさんで個人的にはとても好きなおじさん。
セミオが戻ってきた6年後も無事に生きていてくれて本当によかったし、相変わらず美奈子ちゃんとのやり取りも楽しそうで安心した。美奈子ちゃんにとっても心を許せる人がいるというのはとても良い事だろう。
 
桜木翔子
おかゆちゃんの職場の先輩。初登場時にはおどおどした様子のおかゆちゃんにかなりキツめな発言も。おかゆちゃんへの発言を気にしていたり、おかゆちゃんが無遅刻無欠席なことに気づいていたり、かなり気の回るし、根はいい人。
彼女とおかゆちゃんの関係に1話の際は大変不安な気持ちになったが、セミオと出会って変わっていくおかゆちゃんの姿に翔子さんも絆されていく。
セミオとおかゆちゃんの関係がメインのドラマではあるが、翔子さんとおかゆちゃんの関係の変化も見どころの一つである。
おどおどして何も出来ずに突っ立っているのみだったおかゆちゃんが、最後には軽口を叩きながら仕事が出来るようになる。仕事の面でおかゆちゃんと最も関わったのは翔子さんであったろうし、1番苦労もしただろう。そんな翔子さんがおかゆちゃんと最終話で笑い合いながら仕事をしている風景を見ることが出来たのも良かった。